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ケロの毎日

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三崎 亜記 『海に沈んだ町』 

内容(「BOOK」データベースより)
数千人の人々を乗せて海を漂う“団地船”、永遠に朝が訪れない町、“生態保存”された最後のニュータウン…喪失、絶望、再生―もう一人の“私”が紡いでゆく、滑稽で哀しくて、少しだけ切ない九つの物語。『失われた町』『刻まれない明日』に連なる“町”を、気鋭の写真家との奇跡的なコラボレーションで描く連作短篇集。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三崎/亜記
1970年、福岡県生まれ。熊本大学卒業。2004年に『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞しデビュー

白石/ちえこ
神奈川県横須賀市生まれ。旅の撮影の中で、日常に潜む小さな記憶の断片を追う。「日本カメラ」「アサヒカメラ」に作品発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


↓ネタバレあり↓
短編集。
最初の『遊園地の幽霊』を読んでいたら、「海に沈んだ町のように」という文が出てきて、「ん?海に沈んだ町って?」って思ってたら、次の短編が『海に沈んだ町』だった。
『海に沈んだ町』を読んでたら、「海に浮ぶ団地船を彷彿とさせたが」という文が出てきて、次の短編が『団地船』。
リレーでバトンを渡すように、次の短編のタイトルが出てきて、おもしろかった。
全ての短編において、次のタイトルを見つけられたわけでは、ないんだけど。

私が気に入ったのは、『団地船』『四時八分』『橋』の3つ。
前回の三崎亜記ブームが飽きたことによって終わってから、しばらく時間をおいたけれど、やっぱり若干飽きてしまってはいるんだなぁ。
全ての短編を楽しめたわけでは、なかった。
でも、またそのうちに読むんだと思う。この作者の本。

この本は、途中何枚も写真が挿絵のように入っていて、それがすごく本文のイメージと合っていてよかった。

■遊園地の幽霊
遊園地の夢を見る主人公。精神科に行ってみたが、原因は自分の心ではなく、主人公が住む土地に昔あった遊園地が、住む人にその記憶を夢見させているのだった。
遊園地のあった地域に住む人みんなが、遊園地の夢を見る。

■海に沈んだ町
海が、選んだ町を沈めてしまう。
それが内陸にある町であっても。
事前にそれを知ることができる人もいるが、栄えていない町なら、特に対策はとられず、町は住んでいる人もろとも沈んでしまう。

■団地船
いくつもの団地を乗せた船。
海の上での生活。最先端の団地。みんなの憧れだった団地船。
でも、流行らなくなってしまい、老朽化も進む。

■四時八分
旅人が、ある町を通り過ぎる時に、案内人がつく。
その町は午前四時八分で時が止まってしまっている。
その時間に眠っていた多くの人は、目を覚ますことが無い。
たまたまその時間に起きていた少数の住民だけが、眠ることも歳を取ることもなく、その町での生活を続ける。
案内人無しでその町に入った人は、眠りに取り込まれてしまう。

■彼の影
影が、自由に動くようになった。
普通の人の影は、それでも本体から離れることはなかったが、主人公の影は別の人の影と入れ替わってしまう。

■ペア
なんかよくわかんないけど、「ペアになりましょう」って言ってペアを組んで、だけどペアがいるからといってその相手と会うわけでもなく、日々を過ごす。
ペアってなんだ。ペアがいるとどんなメリットがあるのだ。

■橋
住宅地の橋が、予想よりも利用数が少ないからという理由で、非常に粗末な木橋に作りかえられてしまう。不条理だ…。

■巣箱
巣箱が勝手に増えてしまう。
空の巣箱ならまだ駆除が可能だが、中に何かが住み着いてしまうと、厄介だ。

■ニュータウン
一時流行したニュータウン。
今はすっかり寂れて数も減り、とうとう最後のひとつになってしまったので、その文化を守るためにと、ニュータウンの周りを鉄条網で囲い、住民には食べ物や日常品を毎日配達し、保護する。
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カテゴリ: 本・マンガ(ネタバレ有)

テーマ: 読んだ本  ジャンル: 本・雑誌

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